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一方はテキトーでOK? 画像認証「CAPTCHA」の秘密

By sij373, 2012/10/30


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CAPTCHA」って知ってますか?

日本語では「画像認証」と呼ばれたりしているこの技術。グネグネした文字を解読して入力しなきゃならないアレです。

こちとら人間なのに読めないことが多くていつもイライラさせられますが、出てくる2つの単語のうち特定の一方のみ入力すればOKだって知ってましたか?

そもそも「CAPTCHA」って?

「CAPTCHA」は、ボットによるスパムをシャットアウトし人間による応答であることを確認する技術として開発されました。

ここまではOKですね。ところが開発者の一人であるルイス・フォン・アン氏はこんなことに気付いてしまいます。

「人間の貴重なリソース、すなわち脳の思考サイクルを1回につき10秒単位で何百万時間も浪費させてしまうようなシステムをいつの間にか作ってしまった」(reCAPTCHA – Wikipedia)

そこで開発されたのが「reCAPTCHA

最近はこちらの方が主に使われています。

そこで彼はこの無駄なリソースを有用な事業に役立てることを考えた。カーネギーメロン大学のルイスのチームは、インテルの支援を受けて、紙媒体の印字をコンピュータ可読な文字へと変換するためにウェブベースのクラウドソーシングを活用するという、このreCAPTCHAシステムを開発した。(reCAPTCHA – Wikipedia)

要は、「CAPTCHA」による認証のついでに、書籍等の電子化にあたってコンピューターが読み取れなかった文字を人間に解読させようというワケです。

認証に使われるのは片方の単語のみ

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そこで、もういちど「CAPTCHA」の画像を見てみてください。

表示される2つの単語のうち、青で囲ったグネグネした方が認証用で、もう一方は認証とは無関係な解読のお手伝いとして利用されるそうです。

この例でいうと青い方を正確に入力すれば赤い方はテキトーでOK(ただし一文字はダメ)。「stdelec aaa」とでも入力すると通ってしまいます。

テキトーに入力するのは良心が痛むという善良な人でも、「一方は間違えてもいい」ということを知っていると、少しは気がラクかも知れませんね。

現在はGoogleが保有

ところで、この技術は2009年にGoogleに買い取られ、現在は古い New York Times の電子化と、Google Books のための書籍の電子化に利用されています。前述の「人間の貴重なリソース」が、一企業のために使われてしまっているとも言えます。

個人的には「無料サービスの対価として、メンドクサイけどまあいいんじゃないの」くらいのキモチですが、あのアノニマスは怒ってるみたいで、「俺たちは奴隷じゃない。解読の手伝いなんかするか。ぜんぶ”n○gg○rs”って入力してやろうぜ。」なんて言ってます。

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アノニマスのやり方はさすがにどうかと思いますが、何度も間違えてイライラしたときは卑猥な言葉を入力しちゃうかも知れません。

参考


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